「虚構推理」4話。七瀬かりんの死後に現れた非現実的な亡霊・鋼人七瀬。しかし、非現実的だったのは鋼人七瀬が生まれた時からではない。七瀬かりんとは七瀬春子がアイドルとして活動するための非実名だし、また七瀬春子という人間そのものが多分に現実離れしている。#虚構推理
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2020年2月2日
あまりに大きな胸に限らず、語られる七瀬春子の姿には現実味が乏しい。デビューのきっかけからその頭脳やスキャンダル時のへこたれなさに至るまで「そのへんにいそうな女の子」らしきものはなく、現実の七瀬春子は徹底して非現実的……虚構的な強さの持ち主だった。#虚構推理
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2020年2月2日
アイドルが現実から虚構を生み出す存在なら、七瀬春子は虚構から生まれたような現実だったのだ。虚構は現実を苗床に生まれるし、現実は虚構によって引き起こされる。噂に振り回され死後も噂を引き起こした七瀬かりんを巡る話は、その循環を的確に描写している。#虚構推理
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2020年2月2日
現実と虚構(合理と非合理)は相反するばかりでなく、互いが互いを生むもの。それは紗季と琴子のやりとりについても変わらない。殺風景な部屋は紗季が合理的に過ごしている証明だが、人間が住む部屋にはむしろ非合理がなければ生活感は生まれない。#虚構推理
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2020年2月2日
琴子の九郎との恋人関係の主張は非合理に満ちていて、しかしだからこそ彼女が九郎のそばにいられる合理に行き着く。紗季が合理的に琴子と九郎の恋人関係の矛盾を指摘すればするほど、それほど好きなのになぜ別れたのかという非合理に行き着く。#虚構推理
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2020年2月2日
合理と非合理は循環する。鋼人七瀬の正体についても、的外れな推理をしていたはずの寺田はむしろ的確に鋼人七瀬が亡霊であるおかしさを指摘できるし、怪異を誰より的確に認識している琴子はそれゆえに独力では事件の解決にたどり着けないことを悟った。#虚構推理
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2020年2月2日
眼鏡をかけサンドイッチを頬張り「現実」に潜航していた紗季は、琴子の使いとして現れた木霊に驚きベッドに跳ねる――「虚構」的なそのアクションをスイッチに、作品世界は再び合理と非合理、現実と虚構が混じり出す。#虚構推理 pic.twitter.com/JQsla1EGmC
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2020年2月2日
虚構と現実の中間地点に立つ琴子と、現実と虚構の中間地点を模索する紗季の、更に中間地点に答えはある。そして2人の中間地点には当然、九郎もまたいるのだ。果たして、そこで解かれる謎は、どんな姿をしているのだろうか。#虚構推理
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2020年2月2日
というわけで虚構推理4話レビューでした。七瀬かりんの「立ち位置」がとても魅力的な回だったと思います。劇中で披露された深夜ドラマもタイトルからOP映像から非現実感がすごい、石油王の油田を焼き畑にすんな。眼鏡女教師のグラビア撮影を指示したの誰だ天才か。#虚構推理
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2020年2月2日
「虚構から現実が生まれる」をそのまま考えると、鋼人七瀬の正体はむしろとんでもなくベタなものになりそうな気もしますが、僕の想像が安直なのか味付けによってまるで別のものが見えてくるのか。これからの展開にも注目したいと思います。#虚構推理
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2020年2月2日