「群れなせ!シートン学園」10話。人間は平気で嘘をつくとアンは指摘し、ジンもそれを否定しない。だが、嘘をつくのは人間だけだろうか?
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2020年3月10日
© 山下文吾・Cygames/アニメ「群れなせ!シートン学園」製作委員会#シートン pic.twitter.com/QTzQJVByDi
例えば発情期のランカのフェロモンは本人の意志と関係なくイヌ科を誘惑するし、その癖彼女がジンに求めるのは交尾ではなくいつもと同じペロペロ。キリンのネクはジンを騙して交尾に持ち込もうとする。動物が擬人化したこの世界で、嘘は人間の専売特許ではない。#シートン
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それはアンが自分をホモ・サピエンスと偽っていること、彼女がダーウィン学園からスパイとして潜入を命じられていることからも言える。嘘つきなのも彼女が人間を嫌う理由の1つのようだが、今は彼女自身が嘘の塊なのだ。#シートン
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そんな世界では正直さこそ得難くまた事態を動かすもので、瞳はアンへの好意を非常に素直に口にし行動する。ランカも憎まれ口に怒るのではなく涙するほど正直に悲しむから、ジンもさすがに罪悪感を隠せない。#シートン
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「別れた方がいいわよ」……アンはランカに離間工作を仕掛けるが、口にする人間への憎悪には彼女の「正直な」気持ちが現れている。偽りの慰めではなくそういう言葉を聞けばこそ、ランカはもう一度、正面から正直にジンに問いただそうと決意できた。#シートン
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ジンは尚も憎まれ口を叩くが、今度のそれは嘘100%ではなくほんの少しだけ「正直な」気持ちが混じっている。かつての言葉が「嘘」だと「正直に」認めている。人間は嘘をつく生き物だけど、嘘にだって真実を乗せることはできるのだ。#シートン
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そしてそれは、嘘をついてシートン学園に潜入し料理部と交流したアンもきっと同じだろう。ダーウィン学園の忠実な兵士のようでも、嘘はもう人間の専売特許ではないのだ。容姿と内心で既に嘘と真実を内包している彼女は、その釣り合いをどう取ることになるだろうか。#シートン
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というわけでシートン学園の10話レビューでした。人間の持つ社会的な部分にスポットの当たるお話だったように思います。ジンの憎まれ口や交尾の夢を正直に語って「『ケダモノ』じゃねーか!」と蹴りを入れられるキングのように、嘘を全否定するわけではないのもいい。#シートン
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人間の他の動物に対する危険性にも触れるなら、ちょえさんの言うところの露悪的な描き方も効果を発揮してきそうで。残り2話が楽しみです。https://t.co/SF21CVYqxD#シートン
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2020年3月10日