「推しが武道館いってくれたら死ぬ」12話レビュー～1%を伝えたい～

「推しが武道館いってくれたら死ぬ」12話。以前のアイドルグループでどれだけ努力しても敵わなかったメイのことを語るれお。彼女の中の不動の存在、メイとはつまりれおにとっての「アイドル」の全て。
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— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2020年3月27日

それが最も顕著なのはステージ前で、緊張する皆を励ましていたれおはメイに声をかけられれば円陣を放棄してそちらに意識を向けてしまう。ただ一声で、意識を100%全て持っていかれてしまう。#推し武道
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初めてのアイドル活動に戸惑う皆を優しく見守るれおの姿はきっと、大舞台でも気後れしないメイの姿を自分なりに再現したもの。その成長はしかし、弱さを晒せない呪縛ともなっている。メイなら落ち込んだりしないはずだ、それに比べて……と自分を責めてしまう。#推し武道
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だからCham Jamの皆は、メイかられおを取り戻さなければならない。遠く及ばない1％だとしても、それは私達にとって最高の100％なのだと。あなたこそ、私達にとってのアイドルなのだと。#推し武道
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2020年3月27日

励ましを受けたれおは、メイを見ることはあっても心奪われたりはしない。彼女の眼差しはどこまでも仲間達に向かう。
それはれおの「推し変」だ。
Cgam Jamの皆は、見事にメイかられおを奪った。#推し武道
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そういう1%と100％のせめぎ合いは、オタの側でも起きている。舞菜の初前列を逃したえりぴよは今後の初物を100%にしようとし、そんな彼女にはとても敵わない玲奈も1枚の握手券を、えりぴよに比べれば1%だとしてもそれを自分の100%で伝えようとする。#推し武道
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1話で触れたように、どう「推す」かはドルオタに課せられたステージ。観客席から、多くのオタの中から伝えられる思いなど1%も無い。それでもそれがステージの上での100%になるから、オタ達は声を張り上げる。#推し武道
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それは確かにアイドルの背中を押す。あまりに多くの観客に飲まれそうになっても1人が応援してくれるなら「100」人力。そしてその100の中にこそ、人は自分という1を感じることができる。人生の宝を得ることができる。#推し武道
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アイドルとドルオタの段差は、1%を100%にも100%を1%にもする。それはどこまでいっても虚像、信じることで生まれる、信じることでしか生まれない儚いものだし、1%と100%はどこまで行っても噛み合わない。#推し武道
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2020年3月27日

けれどその1%が伝わることにかけがえのない意味がある。推しに自分の嘘が1%でも伝われば信用は崩れるし、逆に1%でも真を伝えられれば喜びが生まれる。12話かけて描かれたのは、不器用な舞菜が1%ずつでもえりぴよに思いを伝えていく物語でもあった。#推し武道
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「推しが武道館いってくれたら死ぬ」……喜びが極まったら死ぬだなんて、どれだけ馬鹿げたタイトルだろう。けれどこの馬鹿げた言葉には「好き」を否応なしに伝える力がある。その時私達には、「好き」の1%が確かに届いている。#推し武道
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2020年3月27日

ドルオタの「好き」は、無数の「好き」の1%にも満たない一類型に過ぎない。けれどそこに何かを感じたなら。自分の「好き」と同じものを1%でも感じたなら。あなたはきっと勇気をもらえているだろう。自分の「1」を、「1%」を肯定していいのだと、この物語は謳い上げている。#推し武道
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2020年3月27日

というわけで推し武道の12話でした。アイドルフェスという舞台の広がりのように、ぐっとテーマの広がる最終回だったと思います。うーん、このレビュー、「1」と「1%」を上手く繋げて伝えられているだろうか……#推し武道
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2020年3月27日

自分には縁遠い存在だと思っていたドルオタが実際はとても近いものなのではと思えた1話から、最終的にはそこに帰るようにも見立てられる作りはとても好きです。というより、そこに帰ってくれるのはとても嬉しいです。#推し武道
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1話を見た時はそれほど強い印象のなかった優佳にどんどん魅せられていったのも良い出会いで。目が離せないから見守りたくなるのだ……
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— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2020年3月27日

正直ここで優佳の顔が見切れてるのに愕然としたけどな！　別次元に生まれてくれてありがとうの前言撤回、ここの優佳を見られる同次元の人が超うらやましい！
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— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2020年3月27日