「LISTENERS リスナーズ」1話。記憶喪失の少女の腰にはアウトプットジャック。しかしこのジャック穴は彼女だけでなく、あなたにも付いている。……もちろん、これは比喩だ。
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2020年4月4日
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あなたが見聞きして理解したり好ましく思えるものとは、あなたのインプットジャックに入力されたものだ。逆にあなたが思いを行動に移す時、それは言葉や体といったアウトプットジャックを通して外へと出力される。#listeners_rock
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戒めのモニュメントは、リバチェスタの町に挿し込まれた巨大なジャックカバーだ。住人は背中の小さなカゴをこれで塞ぎ、夢を見ず今を見ることで生きている。
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しかしジャック穴の位置は一様ではない。ジャンクパーツを拾って暮らす少年エコヲは、夢を見るのを戒める生活そのものにも夢を見出している。ジャンクパーツの来歴に思いを馳せるインプットジャックを持つ人間などそうはいない。#listeners_rock
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ただ、ジャック穴の不一致はディスコミュニケーションを意味しない。エコヲはジャンクパーツ拾いを天職とすら感じているし、言語不明瞭なブルーノに話しかけられても彼との会話は成立している。#listeners_rock
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逆に言えば、ジャック穴の一致はコミュニケーションを意味しない。エコヲの話を聞けば誰もが外に出たいのではと考えるが、会話が成立するブルーノがそう聞いてもエコヲはそんなつもりは無いとにこやかに答える。#listeners_rock
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エコヲと彼が出会った記憶喪失の少女のジャック穴もまた、一致と不一致を山程抱えている。エコヲは(少なくとも自覚上)少女がプレイヤーだから興味津々だが、少女は目覚めた瞬間から彼の行動を性愛的に受け取っている。
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またエコヲのプレイヤーへの憧れの言葉は少女のインプットジャックにビンビンに挿さっているが、それを受けて一緒に外に出ようと語ってもエコヲのインプットジャックには挿さらない。否、それを喜ぶアウトプットジャックにエコヲは蓋をしている。#listeners_rock
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コミュニケーションは、まがりなりにでもインプットとアウトプットの循環で成立するものだ。自分の夢のアウトプットジャックに蓋をしたエコヲと記憶喪失で自らのインプットジャックすら定かでない少女のコミュニケーションは、どちらかが変わらねば循環しない。#listeners_rock
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だからエコヲはミミナシの攻撃によって落下し、初めて願いを口にする。この穴は彼がさらけ出した、蓋の外れた「アウトプットジャック」。
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そこから放たれたアウトプットは、少女のインプットジャックを刺激する。「いいじゃんそれ、私そういうの、超大好き!」……アウトプットとインプットが循環したのだ。ケーブルが繋がったのだ。
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かくてコミュニケーションは成立し、エコヲは少女の持っていた真空管からミュウという名前を提案し、少女はそれを受け入れる。2人は外の世界へ果たして何をアウトプットし、また何をインプットされていくだろうか。#listeners_rock
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というわけでリスナーズの1話レビューでした。頓狂な設定と裏腹に、まずはシンプルなボーイミーツガール仕立てで視聴者のインプットジャックを挿しにいく意欲が感じられる作り。皆さんどうだったでしょう。#listeners_rock
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個人的に印象的だったのは、エコヲの姉スエルが「言っちゃ駄目」と言いかけて結局背中を押すところ。レビューではアウトプットジャックとインプットジャックに触れましたが、これだって1人1人違うだけじゃなく1人に複数あるものなのですよね。#listeners_rock
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エコヲも「プレイヤーに対する憧れ」と「ミュウ個人に対する思い」のアウトプットジャックのどちらを選ぶかを迫られる時が来るのかなと思ったりします。もちろん、ミュウもそういった悩みにぶつかることでしょう。#listeners_rock
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それと戒めのモニュメントがイクイップメントの攻撃で崩れなかったのが最初は意外だったのですが、これはあくまでチョーさん町長のジャックカバーなんでしょう。だからそれが倒れて初めて、彼のプレイヤーへの思いが嫌悪だけではないことがアウトプットされてくる。#listeners_rock
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あとサトリナ演じるスエルが大変にエロい。服装もそうだが口ぶりが大変に艶っぽい。こういう役の風格……
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作品のアウトプットを上手く受け取って、楽しみの形で僕もまたアウトプットできるといいな。次回以降何が出てくるか、楽しみです。#listeners_rock
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