「ラブライブ!」1話。廃校の知らせに気絶し、目覚めれば夢と勘違いしスキップ。主人公の穂乃果は多分にズレた――他人と違う、差異のある娘だ。しかし、差異は単に否定されるものだろうか?
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2020年4月24日
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例えば穂乃果の通う音ノ木坂学院は差異を持てぬ故に廃校の危機に陥っている。入学者を確保する魅力が無いとはつまり、他校と比べて差別化、差異の獲得ができていないことに他ならない。共通性しかなければ、わざわざそこを選ぶ理由はない。#lovelive
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面白いのは、差異薄弱で消滅しそうな学院に、差異の強調される穂乃果こそが強い愛着を持っていることだ。差異と共通性がただ衝突するものではないのは、この関係だけからも言える。#lovelive
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そもそも穂乃果だって他人と違うばかりの少女ではない。帰宅した彼女はあんこ入りチョコを拒絶する。和菓子屋の娘があんこに飽きているのは「差異」だが、チョコはチョコだけでほしいというのは「共通性」だ。妹の入学先への態度を見ても、彼女は差異だけを拠り所にしてはいない。#lovelive
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だから彼女は自分の中だけではアイディアを思いつかない。UTX学院のスクールアイドルから入学者を集められる「共通性」を導き出し、それを廃校阻止という独自性(差異)に用いることでピンチを乗り切ろうとする。#lovelive
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アイドルとは多様な「差異」を持つ人々をファンという「共通性」を持つ者にまとめる存在なのだから、穂乃果のアイディアはテーマにも合致していると言える。ただしそこには、違いをしっかりと統べる力を求められるのも事実。#lovelive
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それが見えない限りは夢物語に過ぎないから、海未はアイドル部の誘いを一蹴する。時を同じくして廃校阻止の努力を止められる絵里もまた、理事長に夢物語以上のものを見せられていないのは変わらない。#lovelive
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そんな海未の考えを変えるのは、ことりの昔話。かつて自分達を引っ張ってくれたのは穂乃果であり、それは違いを統べる力であると昔話は見せてくれる。この時力になっているのは、差異よりもむしろ過去との共通性の方だ。#lovelive
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そして本作は、穂乃果のその力もまた差異(個性)だけの産物ではなく共通性を持つことも示している。なにせ穂乃果の母はかつて音ノ木坂学院の生徒会長だったのだ。形は違えどその「違いを統べる力」は、親子の共通性として受け継がれているのである。#lovelive
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もちろん、穂乃果のその力は母と違って生徒会長に適しているわけではないし今はまだとても小さい。その言葉はまだアイドル部の設立を認めさせるには足りない。しかしその言葉は確かに周囲の人々を動かしている。ことりと海未だけではなく、真姫や絵里の反発も穂乃果への反応に他ならない。#lovelive
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「どうすれば」と皆が嘆く中で先陣きって動き出すように、穂乃果は皆を引っ張っていくだろう。「やるったらやる!」と宣言し実行する力が、その体には秘められているのだ。
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というわけで「ラブライブ!」1話のレビューでした。残念ながら春アニメの放送延期が発表されていますが、富豪刑事と天晴爛漫の枠+αに本作のレビューを当てていきたいと思います。更に延期作品が出たら、おそらく再視聴になりますがそこは別作品を。#lovelive
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続編も合わせるととても話数の多い作品ですから、手を伸ばすには今が絶好のタイミング。アイドルものは遠慮する傾向にありましたが、ゾンサガや推し武道も面白かったですしその路線で見るなら次はこれだろうと思いました。#lovelive
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2020年4月24日
続編の視聴判断は1クールごと、手応えを確かめながら決めていきたいと思います。息の長い作品ではありますがチェックポイントはたくさんあるので、折々判断を変えるのもアリか。#lovelive
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差異と共通性のタッグというのはアイドルグループ……というか集団の特性の本質とも言えるもの。穂乃果以外の面々もどのようなそれらを見せてくれるのか、注目してみていきたいと思います。#lovelive
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(そういえば左の娘は最初は眼鏡っ娘というのは聞いたことあったな。おおお、逸材が……)
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