「コンクリート・レボルティオ」7話。アバンでは純真な輝子が生態として人々を利用する存在であること、更には古株の超人・アースちゃんもまた同類であることが示唆される。純粋無垢な正義にも思える者も、本当にそうとは限らない。
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「いいことはこれ」とハッキリ言い切るアースちゃんは人々に慕われ正義の象徴のようだが、その判断基準がいついかなる時も正しいかは最初から疑問符がつく。彼女は更生を試みる元悪の組織の怪人・ジュダスを許そうとしない。#コンレボ
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アースちゃんは事情があろうが人を襲う者を退治し、排ガス被害には煙突を曲げて根本的解決とは程遠いことをする。輝子が煙突曲げに勝手に今後の効用を見出すように、なぜ正しいのかは見た人が勝手に理屈を捏ねているに過ぎない。
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かつてアースちゃんはジュダスに「嘘を付くのは悪いことだ」と説いた。姿同様に子供じみた正義、存在し続けられない正義ーーそれでもジュダスは彼女の生き方に魅せられ、そして挫折した。嘘のない正義を体現するのは嘘のない世界を生きることで、人間にはそんな強さはない。#コンレボ
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そういう人間の弱さはジュダス個人の問題ではない。アースちゃんが正しい者の味方であっても、アースちゃんが守るから正しいという逆の理屈は成り立たないのに人々は彼女を盲信してしまう。それは既に、嘘のない正義ではない。#コンレボ
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そしてそもそもジュダスは超人であり、嘘から離れられないのは人間に限った話ではない。事実、機密法で正体を秘匿を定められている超人だってそれが嘘になる場所、フリーゾーンを必要としている。
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しかしアースちゃんは驚かれるほどフリーゾーンを訪れていない=嘘を求めていない。嘘は悪いことだと断じているから、フリーゾーンの客から歓迎されても気にも留めずにジュダスのかつての嘘を糾弾する。
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一見それは過剰ではあっても正義ではあり、アースちゃん自身には嘘はないようにも思われる。彼女に信じてもらおうと超人の力を封印することまで誓うジュダスと対立するそれは、まるで2つの正義のよう――であってそうではない。#コンレボ
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かつて更生を誓いながらも再び悪の道を歩んだジュダスは、今回も封印を誓った超人の力を発動してしまう。放水車の下敷きになった人を救うためであっても、見張るまでに留めていてくれたアースちゃんの期待を裏切ったのは間違いない。
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そして、輝子の言葉はアースちゃんの「嘘」を暴く。人が助けを求める脳波があればあるほど気持ち良くなるのがアースちゃんなら、その製造目的は善行ではない。むしろ人を苦しめることが彼女の真実であると。
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嘘のないはずのアースちゃんは嘘の存在だった。ジュダスは約束を破り、嘘をついたことでアースちゃんと共に並ぶことは叶わなくなった。2人のどちらにも、いや今回の話のどこにも、嘘のない正義などは無かった。けれどそれは、正義の不在を冷笑などしていない。#コンレボ
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ジュダスはアースちゃんがかつて自分を叩きのめして説諭したのは、自分の心が助けを求めていたからだとした。無論、彼の頭の中で捏ねた理屈だ。嘘だ。けれど彼がそこに救いを見出したことを、誰が否定できるだろう?
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アースちゃんは輝子にもらった金平糖で家族の夢を見る。無論そんなものは現実には存在しない。彼女の電子頭脳と魔法が捏ねた幻想だ。嘘だ。けれど彼女にそんな甘い夢を見るなと、誰が否定できるだろう?
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嘘のない正義など嘘であって存在しない。けれど存在しないから、幻想だからこそ人には必要なのだ。それこそは肉体の差異も立場の違いも越えた、この7話における「たった1つの正しいもの」。#コンレボ
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そして時は流れ神化47年、ジュダスは機能停止したアースちゃん――彼にとっての「嘘のない正義」という幻想の復活を誓う。ならば本作の戦いとは、その幻想を取り戻すことにこそあるのだろう。
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というわけでコンレボの7話レビューでした。アースちゃん切ねえ。何が切ないって彼女、放水車の下敷きになった青年が助からないって知ってると思うんですよ。生きてれば助けを求める脳波を感じてるはずだから。
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病院に運ぶというのはきっと彼女が自覚的についた嘘で、そんなことをしてしまった自分は魔法にかかったようにおかしい。だから彼女は輝子のところを訪れずにはいられなかったし、嘘を肯定してもらう必要があった。#コンレボ
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これも風郎太と同じ、正義と不変を(身勝手に)託された純真な子供の終わりなのだなあ。アースちゃんが小さな女の子の姿をしている理由が、今回ようやく分かったように思います。#コンレボ
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さて、次回8話は爾朗とも因縁の深い音無弓彦の正式登場回。次回の爾朗の台詞が記憶に残っていて、それを今聞くとどうなるのかドキドキします。
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