「コンクリート・レボルティオ」9話。敵兵に銃弾の雨を浴びせた米兵は、相手が死んでいると勘違いする。人間は、異なるものを同じものと勘違いする生き物である。
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今回のゲストである森野・畑山家は、一見すればどこにでもいそうな人間の家族にしか見えない。不老不死の彼らが人間社会に紛れて暮らせるのは、先に挙げた人間の勘違いのおかげである。
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しかし、やはり人間と彼らは異なる存在だ。3年もすれば成長しない子供達の異様さは誰の目にも明らかになり、彼らは一つ所に留まり続けられなくなる。#コンレボ
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そういう、差異ある「似たもの」は今回各所に登場する。例えば超人課に似たセクションはアメリカにも存在し謀略をめぐらすことも変わらないが、超人課は彼らを殺そうとまではしない。#コンレボ
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また超人を守ろうとする爾朗と利用しようとする超人課(兵馬)は明確な差異を抱えているはずだが、共に森野・畑山家に踏み入れれば30年不在だった稔との再会の邪魔者として一緒くたにされる。
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葉書の購入をしても郵便局は喫茶店ではないし、時計を止めても本当には時間は止まらない。相手と図体だけ同じにしても中身が違えば勝負にならない。似ていても違う者は違う者だ。
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アメリカが森野・畑山家を抹殺すべく送った刺客のロボットはその点、相当な強者である。吐出するバイオデストロイヤーは「生命体」の分子結合を解除する。人間と妖怪の差異ですら、その大きなくくりの前では同類でしかない。
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それは原理以上に概念的な攻撃であり、異なるものを同じものと勘違いする人間の力で森野・畑山家を支配する試みだ。30年研究しても不死の秘密は明かせなかった。ならば、「解けないなら溶いてしまえ」という理屈。#コンレボ
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しかし逆に言えば、異なるものを同じものと勘違いする人間の力を利用すればロボットは無力化できるのである。森野・畑山家を抹殺したと判断すれば自壊するよう設定されているなら、そう勘違いさせてやればいい。
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そしてそれはあくまで勘違いだ。不老不死の森野・畑山家はバイオデストロイヤー相手ですら蘇る。生命体という大きなくくりからすら「違う」ことを彼らは証明してみせる。
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見せつけられる「違い」に、爾朗と超人課もまた違いを顕にする。一時的に共闘しても、どこか家族のようでも今の彼らは同じ存在ではない。だから、爾朗は超人課に戻らない。超人課と森野・畑山家もまた別の存在だ。
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何者を害することもできず、何者にも害されず、この星の始まりから終わりまで生き続ける。真理とは、「たった1つの正しいもの」とはそういうものではないか? 私達には手が届かないとしても、それは確かに存在するのだ。
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というわけでコンレボの9話レビューでした。辻真先さん脚本でSFサザエさん、ほとんど魔球と言って差し支えない取り合わせなのにスッとフィットしてしまうのが恐ろしい。しかもこれまでミゾになっていたような部分に吸い付いている。#コンレボ
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秋田課長が神化44年の段階で亡くなっているのがハッキリ察せられたのもこの回でしたっけ。結構気に入っているキャラだったので寂しい気持ちになったものです。やっぱり孫竹博士が指揮を執っている時だと雰囲気が違う。#コンレボ
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あとレビューで触れ損ねた要素としては、孫竹博士が輝子と風郎太のいる電話ボックスに入ってぎゅう詰めの場面が外せません。これは「違うものを同じにすると無理が出る」ってことで。
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そして歳を取らないという点ではオバケの風郎太に近くてもワカバが「あなたが考えるより、ずっとおばあちゃんだもん」と告げるのがとても切ない。マウンテン・ホースといい、風郎太もまた変わらないものとは一緒にいられない。
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そんなわけでこれまでとまたひと味違う、不思議にジンとくるお話でした。さて、次回は兵馬の正体と魅力たっぷりの第10話へ時間移動。みんな大好き赤光さんも初登場だ!https://t.co/ZKhsh2KGXV#コンレボ
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