「コンクリート・レボルティオ」15話。人々を襲う悪の星人を仕留める謎の女性。正義の超人としか見えない行動でありながら、彼女の――遥アキの心にその言葉はない。爾朗が味方する「正義」は無い、ように見える。
— 闇鍋はにわ (@livewire891) June 22, 2020
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爾朗には彼が味方したい正義があり、そしてそこから見た世界には筋が通らないものが多くある。学生の側にも取り締まる側にも立ったエンジェルスターズなどは彼から見た時、人気しか考えない無節操な存在に見える。#コンレボ
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また機能秘密法の改正に反対票を投じた三矢議員が超人の未来を語るパビリオンを建設したことは、爾朗からすれば筋が通らない。だからそれは政府に従わない超人を悪の怪人として消し去るための目論見と捉える。#コンレボ
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明かされてみれば、それはどちらも誤りでしかなかった。「正義」の概念を兄に奪われたアキはそれに興味がなくとも、同じくらい強く「自由」に託した思いを持っている。三矢議員の肉体を秋田課長(であったフューマー)が奪っていたことも爾朗は知らなかった。#コンレボ
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人の物差しはあまりに短く、それだけで測ろうとすれば筋が通らなくなるもの相容れなくなるものにあふれている。かつて「正義」だけを信じて疑わなかったこの国の人々が敗れて終わったように。#コンレボ
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だが、筋の通し方が異なることは本当は、相容れないこととイコールではない。例えば恋敵として異なる筋の通し方をする笑美と輝子は、しかし恋心を通すからこそ今回爾朗に対して息の合った姿を見せる。#コンレボ
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前回、爾朗の役割の互換を担わされた柴の精神は破綻した。そうではないのだ。互換しようのない、全く異なる筋の通し方をしたその先にこそ、歩む道が重なる瞬間が垣間見える。#コンレボ
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爾朗の正義とアキの自由はけして互換しない。けれど互いにそれを突き詰めようとすれば重なるものがある。だから爾朗の助言もアキに届き、兄に奪われていた天弓ナイトのマスクが――正義も自由も貫く「たった1つのもの」が託される。
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「たった1つのもの」は私たちが思うよりずっと細くて、しかしだからこそ私たちが考える狭い枠や物差しに留まらず遍在できる。伝説の超人・天弓ナイトが肉体的にはただの人間でしかなく、しかしその存在はやはり超人であったように。
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正義も自由も平和も、1つの物差しを選んでしまえば他の2つとは相容れない。それら全てを貫く「たった1つのもの」を探すのは容易ではない。だけど迷うのをやめてしまえば、選んだ物差しさえいつか狂ってしまうのである。#コンレボ
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というわけでコンレボの15話レビューでした。「たった1つのもの」がいかに苦難に満ちているか描いたのが前回なら、そこから視点を広げるのが今回だったと言えるのかな。いやもう、改めて前回とても辛かった……#コンレボ
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というわけでコンレボの15話レビューでした。「たった1つのもの」がいかに苦難に満ちているか描いたのが前回なら、そこから視点を広げるのが今回だったと言えるのかな。いやもう、改めて前回とても辛かった……#コンレボ
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「まだ決められない。だが、迷うのをやめたら、俺はあいつになってしまう」……爾朗のこの言葉に泣きそうになります。独善になってはいけないし、かといって正しいことなんて何もないと諦めてしまってもいけない。迷うのをやめてはいけない。#コンレボ
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個人的に発見だったのは、爾朗がアキにとって幼き日の兄の代替として機能しているように感じられたことでした。正義は兄のもの、自由は妹のもの……のように見えて、2人とも同じものを求めている。「駄目なお兄ちゃん」感も強いですが。#コンレボ
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苦しみの中に、しかし進む勇気を示してくれる回だったと思います。さて、次回16話「花咲く町に君の名を呼ぶ」はある意味もっともタイムリーな回。中島かずきさんの脚本は正直相性が悪いんですが、だからこそ何が見えるか。
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