「ラブライブ！サンシャイン!!」9話レビュー～器と器を繋げるAqours～

3年生組の過去が明かされる「ラブライブ！サンシャイン!!」9話では、部室を出ていこうとする果南と残ろうとする鞠莉が描かれる。部室はスクールアイドルたる彼女達の「器」だが、器は対象を束縛するものにもなる。（以下続く）
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— 闇鍋はにわ (@livewire891) August 9, 2020

人にはそれぞれ認識の器――了見があって、外部から得た情報をそれに収めて判断する。逆に言えば器に収めて整形される情報はありのままではなく、誤認も誤解もそこからこぼれ落ちた情報によって起きる。#lovelive_sunshine
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ダイヤが明かす果南の真情によって、鞠莉は和室の外へそして屋外へと駆けていく。屋外は器すらない無辺……ではなく、降雨する範囲の器の中にある。雨とは水であり、水であればそれは「Aqours」の器の中。
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しかし教室や部室の中でも話がまとまらなかったのを見ても分かるように、同じ器の中にあってすら溶け合うように分かり合えるわけではない。より大きな器の中にあっても、個々の存在は溶け合うわけではない。#lovelive_sunshine
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けれど大きな器の中に水を――「Aqours」を流せば、個と個は繋がることができる。教室の中にできた水たまりも、果南と鞠莉が流す涙も、2人を繋げる「Aqours」。それが2つ目の答え。
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水は、「Aqours」は2年の時を隔てた2つのスクールアイドルグループを繋げた。そしてそれはきっと、もっと多くのものを繋げていくあろう。わずかの隙間があれば、水はどこにでも流れ込めるのだから。#lovelive_sunshine
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というわけでサンシャインの9話レビューでした。割と思いつきを並べてみた感じなのですが、「器と器を繋げる」というのはAqoursを考える上でちょっと今後念頭に置いてみたいと思います。#lovelive_sunshine
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千歌達の物語はもちろん穂乃果達の物語とは別のものですが、それはやはり「ラブライブ！」の器の中にあるわけで。両者の空隙が水のように埋まるなら、これほど互いに自由を許してくれるものもないでしょう。#lovelive_sunshine
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3人の問題は3人の問題であって、千歌達が大上段から解決するわけではない。そういうところも水による解決らしくて良かったのではないかと思います。歌の途中で3年生組の衣装がかつてのものから変わるのが素敵。
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個人的にはダイヤが表情豊かに歌って踊っているのが嬉しくてですね。慈母のような先週の表情もきれいだけれど、この娘にはもっともっと自由になってほしい。そういう、これまで以上に多くのものが見えてくるのを期待したくなる回でした。
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