見た映画について後で確認しやすいよう、備忘録的なメモです。
1.ひまわり
2023/1/1
— 闇鍋はにわ (@livewire891) January 1, 2023
映画「ひまわり」を録画視聴。戦争が生死以上に人を引き裂く。酷寒の地で友人を見捨てさせ、愛した妻を見捨てさせ、そして徴兵され戦地を見た人間と待つことしかできない人間の認識を引き裂く。夫と妻の間に、無限の雪原よりも遠い隔たりがある。https://t.co/EyUn6coIB8
妻ジョバンナにとっては、夫の手酷い裏切りが「戦争」で、だから酷寒の地でかつての自分が一度死んだと語る夫同様、彼への気持ちを断ち切ることでジョバンナも一度死ぬ。ひまわりの下には死体だけでなく、そういう無数の思いが埋葬されている。
— 闇鍋はにわ (@livewire891) January 1, 2023
なぜモチーフにひまわりを選んだのか。そこに皮肉以上の意味はきっとあるのたが、そこまでは一度の視聴では難しかった。
— 闇鍋はにわ (@livewire891) January 1, 2023
戦地に行きたくなくて詐病までする夫はあさましいと言えばあさましいが、それに対して私達の中にわきあがる様々な気持ちが人を戦地に追いやるのだろうと思う。
— 闇鍋はにわ (@livewire891) January 2, 2023
「逃げることなく男らしく出征した他の人にならうよう戦地に行った夫は酷寒の地で見捨てられ、助けてくれた現地の女性と新たに所帯を持ちました」 こんな結末になると分かってりゃ誰が戦地に行かせたがるもんか。
— 闇鍋はにわ (@livewire891) January 2, 2023
2.RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語
2023/1/1
— 闇鍋はにわ (@livewire891) January 1, 2023
「RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語」を録画視聴。世に習い道に迷った男が、鉄「道」で自分とお天道様に恥じない道を取り戻す。モチーフとしての端的さ。https://t.co/z3VNS4auiQ
他人との関係を含め人間そんな簡単に生まれ変われんだろう、というのと漂う感傷に視聴対象としてのズレは正直感じる。自分自身では省みていないのに、「俺たち、間違ってなかったよな」と主人公の人間性に自分を重ねるような見方をするとなればちょっとなあ……と思う。
— 闇鍋はにわ (@livewire891) January 1, 2023
3.隠し剣 鬼の爪
2023/1/2
— 闇鍋はにわ (@livewire891) January 2, 2023
山田洋次監督「隠し剣 鬼の爪」録画視聴。身分、世間、忠義等全てが雁字搦めの世界。剣術ですら自由になれるわけではなく、旧友との果たし合いは新式銃で汚されてしまう。剣術とも呼べぬ隠し剣で復讐を果たしても残るのは虚しさだけ。https://t.co/5BSBs2K86b
主人公が最後、全てを捨てて想い人と蝦夷へ向かう姿は逃亡であり、しかし剣の師の教えの実践である。体は逃げているが心は攻めている。そういう意味で確かにタイトル通り「隠し剣」。
— 闇鍋はにわ (@livewire891) January 2, 2023
テーマを少し離れると、蝦夷がフロンティアとして扱われることに微妙に嬉しくない気持ちがある。3度目の、想い人を解放する「命令」の言葉も美しい反転はあるが、そうではなく古式ゆかしい夫婦の形に受け止められて終わる気がしないでもない。
— 闇鍋はにわ (@livewire891) January 2, 2023
この作品、西洋技術の導入期で武士の走り方なんかの非効率をコミカルに描く一方、それ(新式銃等)が人を自由にするのではなく束縛の道具として使役されるところに私達の歴史を感じる。だから主人公の道がそのどちらとも違うものとして映る。究極的には、それは個々人で見つけなければならない。
— 闇鍋はにわ (@livewire891) January 2, 2023