アニメとおどるとは――このブログについて

 

アニメ視聴とは、例えるなら作品とペアになってダンスを踊るようなものです。
視聴するアニメがどんな風に踊りたがっているのか、そのためにどういう足運びをしているのか?
ダンサー1人1人が違うように作品の個性も様々であり、私達がそれを探りまた合わせなければ、足をぶつけて踊りはつまらないものになってしまいます。
しかし逆に言えば、私達がダンスパートナーとしての力を――作品を読み解く力を磨けば、一見強引に見えるものと軽やかに踊れることもあるでしょう。それは良し悪し好き嫌いを語る上でも大きな力になります。
 
このブログではアニメレビューを通し、作品とより素敵なダンスを踊ることを目指していきます。
 
 

絶望の姉妹――「魔女の旅々」9話レビュー&感想

f:id:yhaniwa:20201128090608j:plain

© 白石定規・SBクリエイティブ/魔女の旅々製作委員会
イレイナが世界の、そして人の心のあちこちを巡る旅を描いてきた「魔女の旅々」だが、9話では時間すら超えた旅が描かれる。時を遡る魔法――SFでも見るような話だが、その魔法が遡行させるのはけして時だけではない。私達が書物を読んで擬似的に過去へ遡行できるように、時計の針を戻さぬ時間遡行も存在する。
 
 

等身大を刻みつけて――「ラブライブ!サンシャイン!!」2期11話レビュー&感想

f:id:yhaniwa:20201127202235j:plain

©2017 プロジェクトラブライブ!サンシャイン!!
終わりに向けて、終わりあるからこそかけがえのない時を描いていく「ラブライブ!サンシャイン!!」2期。11話では浦の星女学院の閉校祭が開かれるが、それはよしみ達級友の発案で千歌達の主導したものではない。どこか懐かしさすらある今回の話は、千歌達に一時の休息を許す暖かなお話だ。
 
 

心の霧を晴らして――「ストライクウィッチーズ ROAD to BERLIN」8話レビュー&感想

f:id:yhaniwa:20201126215018j:plain

©2020 島田フミカネKADOKAWA/第501統合戦闘航空団
ベルリン奪還へ一歩一歩を踏みしめていく「ストライクウィッチーズ ROAD to BERLIN」。8話でサーニャとエイラは濃い霧に包まれる。ネウロイが発するその霧は、もちろんただの霧ではない。視界に限らず多くのものを遮る霧だ。
 

往復する内面と外面――「おちこぼれフルーツタルト」7話レビュー&感想

f:id:yhaniwa:20201124223339j:plain

©浜弓場 双・芳文社/おちこぼれフルーツタルト製作委員会
人気も嗜好もおちこぼれなアイドル奮闘記「おちこぼれフルーツタルト」、7話冒頭、衣乃ははゆが相変わらず子供パンツを履いているのを目にして下着を買いに行こうと提案せずにいられない。下着は着用者そのものではないが、その選択には趣味や意気込みといったものが現れる。内面は外面に現れるものなのだ。
 
 

マジックアワーは延長中――「ご注文はうさぎですか? BLOOM」7話レビュー&感想

f:id:yhaniwa:20201123150417j:plain

©Koi・芳文社/ご注文はBLOOM製作委員会ですか?
移り変わる季節と変わらぬ幸せを交差させる「ご注文はうさぎですか? BLOOM」、7話の舞台はハロウィン。木組みの家と石畳の街にカボチャの色彩が加わるように、今回の話はいくつもの混ざり合う奇跡が描かれる。
 
 

探しものはステージの上――「ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会」8話レビュー&感想

f:id:yhaniwa:20201122222059j:plain

©プロジェクトラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会

個性あふれる9+1人の少女1人1人のドラマで固有と普遍を描く「ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会」。今回の主役・桜坂しずくは演劇部との兼部という固有性があり、それ故に求めるアイドル像も独特だ。
「愛されるスクールアイドルを想像し演じる」……取材を受けている中でも演じているとなれば、そこでは実像と虚像の逆転が起きていると言える。また、演劇での彼女の主役降板は取材の直後に起きており、取材時の事実が後には合わなくなってしまうのもこれもまた実像と虚像の逆転だ。
 
こうした世界ではもはや、虚像や虚構は舞台の上だけの存在ではない。この8話は、30分全てが桜坂しずく主演のステージなのである。
 
 

変えられなくても、広げられる――「ラブライブ!サンシャイン!!」2期10話レビュー&感想

f:id:yhaniwa:20201121144723j:plain

©2017 プロジェクトラブライブ!サンシャイン!!

ラブライブ決勝だけでなく、様々な終わりの近づく「ラブライブ!サンシャイン!!」。2期10話は幼き日の鞠莉・果南・ダイヤから始まり、彼女達は流れ星に願うために様々に「違う」場所から星を探そうと試みるが上手く行かない。「違い」には結果を変えるような力は存在しないわけだが、ならば違いには何の意味があるのだろう?