それが今際の際であっても。
刀使ノ巫女 第22話「隠世の門」 ©伍箇伝計画/刀使ノ巫女製作委員会
「刀使ノ巫女」22話を視聴。高津学長がタギツヒメに切り捨てられた事について、真庭学長は「こうなる事は最初から分かって……いなかったんでしょうね」と語る。そういう、ようやく届く言葉に満ちたお話。#tojinomiko
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2018年6月9日
先週の姫和に1番ショックを受けている筈の可奈美は、努めてそういう素振りを見せない。平気だと綺麗に繕おうとするが、内心を見抜かれている事を、ようやくにして皆から指摘される。理解されていない彼女が案外理解されてもいるのだと、ようやく気付く。#tojinomiko
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2018年6月9日
相楽学長もようやくながら、真庭学長達への協力を申し出る。今更どの面下げて――本人はそういうつもりだったろう。けれどそういう無様な姿の先に再び言葉を届けて手を取り合うことができるし、他の学長連も責めない。自覚よりずっと、相楽学長は理解されている。#tojinomiko
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2018年6月9日
「案外の理解」「ようやくの理解」沙耶香と歩はそれを体現する。歩にとって沙耶香は自分と可奈美の間に対する悩みは関係ないと思っていた。けれど、可奈美に追いつけないという悩みの点では沙耶香は同じで「先輩みたいなもの」だった。案外と気持ちは重なっていた。#tojinomiko
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2018年6月9日
1話と3話で見せた可奈美の剣を再現するように、沙耶香は動く。序盤も序盤の描写がようやく――けれどストンと腑に落ちる。歩という鏡を見て、自分という鏡を見せて、沙耶香は歩に言葉を届ける。#tojinomiko
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2018年6月9日
可奈美の刃はそれだけでは歩に言葉を届けきれなかった。沙耶香がそれを完成させたのは胎動編の彼女と可奈美→舞衣の縁に似ているし、それは手分けの図式でもある。更に言えば沙耶香の「可奈美や姫和より強くなりたい」という願いの成就の1つの形でもあるだろう。#tojinomiko
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2018年6月9日
20年前にあれば……と言われたS装備(の新型)がその再演とも言える今回間に合うのも、「ようやく届く言葉」の内。#tojinomiko
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2018年6月9日
そして、胎動編で沙耶香と刃を交えた夜見の言葉もまたようやく高津学長に届く。物理的にも道義的にも穢れた道を選んだ彼女は遂に人の姿すら半ば外れ、しかしその無様な姿が彼女の真を高津学長に理解させる。#tojinomiko
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2018年6月9日
尽くしても愛しても見捨てられる苦しみに悶え続けた高津学長は、自分が逆にそうしてきた事を夜見によって知る。自分を理解してくれる者など誰もいないと思っていたけれど、案外と。そして、それに応えるのはあまりに遅かった。#tojinomiko
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2018年6月9日
今回の可奈美の剣もまた、無様だ。技巧の極致とも言える前回と裏腹の、必死に追いすがる剣。タギツヒメに嘲られ、写シを刺され、片腕を失い、それでもなお。しかしその姿こそが、「肝心な時」より遅れた「ようやく」であっても届く。#tojinomiko
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2018年6月9日
言葉が届いた時、相手はその者の姿を見る。それは「切っ先を向ける」ということだ。かつて御前試合で紫に向けられた車の構えからの突きは、隠世の彼方の可奈美に向けられる――相手あっての剣術のように、向き合って届いて、故にこそ成り立つ比翼の鳥。#tojinomiko
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2018年6月9日
「皆で行こう」という約束はようやくにして再び叶い、皆がどれだけ姫和を心配したかということ(言葉)もようやくにして姫和に届く。彼女の笑顔は、その証である。#tojinomiko
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2018年6月9日
「ようやく」も「案外」も「無様」も時間をかけて描かなければ成立しない概念なので、終盤に持ってくるものとして必然の美しさに溢れた回でした。さて、残り2話は?#tojinomiko
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2018年6月9日
<追記>
14話
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2018年6月10日
フリードマン「ノロの穢れの正体はね、寂しさなんじゃないかと思うんだ」
「母親に抱かれて安心する子供のようだと思わないかい?」
22話
雪那「捨てないで、私を1人にしないで」
高津学長の行動って荒魂が暴れるのと同じだったんだなあと……#tojinomiko#刀使ノ巫女#tojimiko pic.twitter.com/r7uEjEU9gj