「コンクリート・レボルティオ」17話。超人のせいではない事故を超人のものとする報道に輝子・風郎太と孫竹・兵馬の意見は分かれるが、笑美はその場にいない。すなわち彼女はこの時、敵味方の別の外側にいる。
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人……というかこの世界に生きる者は、とかく何かを対立する二項で分けがちだ。敵か味方か、安全か危険か。エレベーターの上下のようにどちらかしかない――ようだが、本作のエレベーターは横にも動く。
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二項は必ずしも対立するとは限らないのだ。爾朗と超人課はデビロの扱いを巡って対立するがどちらも当人には余計なお世話に近いし、一方で彼を敵と断じて害しようとする公共保安隊相手には手を組むことだってある。#コンレボ
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しかしそれとて二項の対立から必ずしも自由なわけではない。爾朗と超人課が共闘するのは公共保安隊という共通の障害があるから。つまり爾朗達は二項の対立を乗り越えているようで、より大きな二項の対立に移行したに過ぎない。#コンレボ
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だから事態は片方の勝利ではなく、巨大なデビラの出現によって終わる。世界中の水を吸い上げ宇宙船にすら力を行使可能な相手に誰が逆らえるだろう? その力の前には、いかな存在も二項として対立しようがない。
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そこに存在できるのは対立しない、並立する二項だけである。絶大な力を誇るデビラは弟のデビロを深く愛しており、デビロもまた、デビラを慕っている。姉弟が並ぶ時に対立することはない。#コンレボ
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二項が対立する決まりなどはなく、逆に並立する二項を見出だせぬ決まりもない。デビラとデビロは彼らにとって「海」であったマグマ流れる地下を離れ、宇宙の「海」へと旅立つ。それは人間にはできぬことか? 否。#コンレボ
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人は鳥にも花にも他人にもなれないが、鳥も花も人も好きでいられる。自らが代われぬからこそ二項であり、同時にその二項の相手にこそ私達は好意を抱く。それが例え、宇宙の彼方のように遠くとも。#コンレボ
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手に収まるほどの地球を「かわいい」というデビロの感覚と同じものは、私達には持ちようがない。けれど彼がそう言う気持ちを少しでも感じ取れたなら、やはり私達とデビロという二項は対立しない。きっと、もっと近い他者ともまた。
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というわけでコンレボ17話のレビューでした。やー、地球に置いていかれた人々のような気分になる回というか。でもラストでなんだか泣きそうになってしまう。#コンレボ
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爾朗達が滑稽ですらある回なのですが、これだけスケールが大きいとそんな文句自体が些細に見えるから恐ろしいですね。私達の前に脚本のデビラ姉さんが降臨しているのではないかこれは……#コンレボ
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さて、次回18話「セイタカアワダチソウ」は対照的にミクロなスケールのお話。これもある種の緩急かしらん。
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