「LISTENERS リスナーズ」2話。ミミナシの話を聞いて怖がるエコヲをスエルは不完全な知識でもあやし、同時に不完全ゆえにミミナシの正体については知らない。不完全でも充分通じ、同時に不完全なものは十全ではない。
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2020年4月11日
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不完全では用をなさないわけではない。列車に斜めにかぶさっていても車は充分休息の場になるし、顔を合わせない不完全な会話でもコミュニケーションは成り立つ。エコヲに至っては、名鑑が目の前になくとも(完全な状態でなくとも)中身を一言一句思い出せるほど。#listeners_rock
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2020年4月11日
しかし同時に、不完全なものはやはり十全ではない。ミュウは前回見せた技をもう一度放てないし、濡れて不完全な服装で行うコミュニケーションやエコヲが寝ているミュウに何も残さずその場を離れたことなどは齟齬を引き起こす。名鑑も全てのプレイヤーを載せてはいない。#listeners_rock
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この充分と十全の違いを体現しているのがノイバウテン三姉妹であり、顔を隠し言動も不可思議な彼女達の目的は今回けして十全に現れない。一方でサインの要不要やその形への認識の齟齬はあっても、エコヲのサインが欲しいという目的は充分達成されたりする。#listeners_rock
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そんな彼女達と記憶喪失のミュウの会話はほとんど十全に成立せず、しかし自分の不完全さ危険さといったものをミュウは充分に理解する。幻覚のエコヲ殺しは十全な現実でなくとも、彼を殺してしまったと思った時のミュウの恐怖は充分な現実だろう。#listeners_rock
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現れた真紅のイクイップメント、それが何をもたらすのか十全に想像できる視聴者などいない。しかしそれが何かを変える存在なのだということは、多くの視聴者が充分感じたことだろう。さあ、エコヲはミュウを上手く励ませるだろうか。#listeners_rock
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2020年4月11日
というわけで、以上がリスナーズの2話レビューです。前回書いたジャック穴という観点にこだわってしまって手こずったものの、ノイバウテン三姉妹の造形の意味を鍵に文章にすることができました。
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訳の分からない描写はただもったいぶってるのじゃなく、その時点で何らかの意味を持っている。そういう捉え方はアニメと付き合う上であると大きな武器になるものなのだと思います。#listeners_rock
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またレビュー中では触れなかったけど、幻覚のトイレも充分と十全に沿っているのも楽しかったです。怪しい不完全なトイレだけど使っちゃうし、しかしどこで用を足せばいいか分からないから結局その辺にしてしまう。
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エコヲとミュウの会話も関係も色々十全ではないのだけど、互いに意識するような描写は充分あって。愛い(突然の殿様目線)。
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この2話の舞台のように、物語は未だ真っ暗闇の森の中。十全に理解することにこだわらなくても、充分に感じようとすれば森の中で迷子にならずに済むのかもしれません。次回はどう振り回されるのかな、僕。#listeners_rock
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2020年4月11日