「LISTENERS リスナーズ」10話。ミュウに託した己の鏡像を破壊されたエコヲは、ジャニスに拾われクラークスデイルの町で過ごす。それは彼の心をキャベツや玉ねぎの皮のようにめくっていく日々である。
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親切なジャニスはエコヲに、食べ物も寝床も衣服も、仕事も提供してくれる。それは生物として満たされた、この上ない環境だ。人が人として生きるための土台のある環境だ。
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逆に言えば、そこで満たされないものは生物ではなくその者個人の欲求・本質である。鏡に映して託すことなき自我である。エコヲは幸福と癒やしの時間の中でそれを知っていく。#listeners_rock
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エコヲの嘆く弱さは彼だけが持つものではない。仔牛のように誰もが泣きながら生まれ、泣いて死ぬまで生きていく。英雄のように憧れるジミですら持っているありふれたもので、エコヲだけの特別な本質ではない。
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エコヲがミュウにその名を付けたことも特別ではない。人がミミナシをそう呼んだのと同じ、他者を本当には理解できない者の傲慢に過ぎない。それもエコヲの本質ではない。#listeners_rock
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ただそれでも会いたいと。ミュウが自分の(不完全に)知るミュウでなくても会いたいと。そう願うことだけが、エコヲのキャベツや玉ねぎの皮を剥いていって最後に残ったもの。彼の本質、欲求、他者に託すことなき自我。そして、キーパーツ。#listeners_rock
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それはありふれた思いに見えるかもしれない。他の誰かの道と重なり合って見えるかもしれない。誰にでもできるかもしれない。けれどそれは確かにエコヲにしかできないことだ。1つしかない道だ。#listeners_rock
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役割を終えて、再生された記憶であったジャニスとロバートは消える。どんなに親しく思っても、人は他者を自分の人生の一部としてしか理解できない。それを象徴するように、2人はエコヲの人生の一部となって消える。
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目覚めたエコヲは再び歩み始める。線路と重なった、しかし1本しかない彼だけの道を歩んでいく。ジミの妹でなくミミナシの王であることが明かされ、トミー達とも重ならないミュウと彼の再会は、どう描かれるだろうか?
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というわけでリスナーズの10話レビューでした。農場での日々がエコヲの「皮剥き」なのは割と早々に仮説が出ましたが、ロバートの言葉を自分なりに解釈するのに時間がかかった具合です。#listeners_rock
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誰にでもできることだけど、自分にしかできないこと。普遍と特別とは、そのように交差するものなのかもしれません。さて、終盤はゲスト・プレイヤー達が集結することになりそうですが、果たしてどんな展開が待っているのかな。#listeners_rock
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