「天晴爛漫!」2話。天晴の船を直せば帰れるのではと小雨は考えるが、実験用で航続距離も足りないこの船では無理だと天晴はにべもない。繋がって見えるものが本当に繋がっているとは限らない。
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2020年4月21日
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漂流と保護の結果訪れたアメリカは、2人にとって目に見える繋がりの乏しい土地である。10年働けば帰国の金も貯まると言われても、等しく得体の知れない奴と扱われてしまうここでは2人はまともな働き口へは繋がれない。#天晴爛漫
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ならば繋がりは見えるものに手当り次第当たるのではなく、見えないところから探り出さねばならない。体が資本の殴られ屋なら他人に認められる繋がりは必要なく、逆に殴られない=繋がらないことがある程度までなら稼ぎに繋がる。#天晴爛漫
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小雨は半月一刀流の極意は相手の気を察して先に動くことだと言う。実際に行動に移す前から、見える前から心と体は「繋がって」いるから、それを見抜けば当たる(繋がる)はずの攻撃すらかわすことができるのである。#天晴爛漫
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天晴に至っては謎の車に惹かれて金まで払ってレース場に入り、あまつさえ大陸横断レースに参加するなどと言い出す。彼が見出す繋がりは常人の想像を超えていて、だから彼に接する人間はみな驚くことになる。#天晴爛漫
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しかしそれは彼が1人で十全に世界と「繋がれる」ことを意味しない。小雨やレーシングチーム雑用係のシャーレンの家族や失うことへの恐れは彼にとって「複雑」な繋がりだ。否定するほど途切れてはいないが、受け取れるほど繋がれてもいない。
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天晴の言うことは単純明快に筋が通っていて、しかし誰もがそうできるほど単純ではない。彼と世界は見えない繋がりを持っているが、見えない故にそれは繋がっていないように見えてしまう。#天晴爛漫
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だからそれをシャーレンが――あるいは私達視聴者が受け取るには、仲立ちするものが必要になる。レーサーでなくともレーサーたろうとするシャーレンの「例え世界が許さなくても」という言葉に、侍を求められない世でも刀を捨てられない小雨が共感を見出すように。#天晴爛漫
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誰もが自分の目に見える繋がりに縛られていて、そしてそれは時に他人から見えない。これまで剣の達人として描かれていた小雨は実はトラウマで刀を抜くことすらできないし、しかしそれでも彼が刀と強い思いで繋がっているように。#天晴爛漫
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義理はなくとも小雨は子供を見捨てられないし、レース場では周囲と繋がろうとしなかったディランは、その喧嘩には積極的に繋がろうとしてくる。人の持つ繋がりは、ことほどさように「複雑」なのだ。#天晴爛漫
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というわけで天晴爛漫の2話レビューでした。ああ、大陸横断や主役2人のビジュアルばかりに目が行ってたけどこれは「荒野を行くアニメ」だったのですね。険しいけれど無限に思えるほど広がり、どこにでも向かえる世界。荒野とは自由の象徴です。#天晴爛漫
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本作はレース開始の場面から始まりました。それは単に見せ場というだけでなく、天晴達が己の心の荒野を走る旅が始まる合図だったのでしょう。描かれるのはレース開始前でも、彼らは既に走り始めている。そう思えた第2話でした。#天晴爛漫
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残念ながら3話で放送は一旦休止になってしまうとのことですが、再開が待ち遠しい作品となりそうです。まずは次回、どんな話が続くのかとても楽しみです。#天晴爛漫
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