「コンクリート・レボルティオ」10話。今回は25世紀、歴史への介入を許さぬタイムパトロール(TP)の出動場面から始まる。しかし歴史への介入を許さぬために自ら介入するとは、それもまた矛盾とも言える。
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そういう矛盾は、タイムパトロールの手法と意義に限定されない。神化43年の北関東では、超人に騙された老人が超人を人質に立てこもる事件の「矛盾」に爾朗が思い悩んでいた。#コンレボ
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そこに乱入してきた組織IQ(インフェルナル・クイーン)は、老人も詐欺超人もどちらも悪人として蒸発させる……「消す」手段を取る。しかし悪人のように悪人を殺す彼らの姿にこれまた矛盾は残っている。
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そしてそうした矛盾をもっとも抱えているのが今回の主役・芳村兵馬だ。子供は嫌いと言いながらも爾朗にエクウスを作ってやる面倒見の良さがあり、そしてそのエクウスはけして効率的とは言えない形状をしている。
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彼の矛盾はこの10話で膨れ上がる。輝子が兵馬そっくりの人物をほぼ同時に見る上に、それがアバンのタイムパトロールの彼と知っている私達視聴者もIQに更にもう1人の兵馬がいる矛盾には驚かずにいられない。
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一方で、輝子は今回、矛盾と矛盾しないものをスイッチする役割を担っている。この時代に存在しない携帯灰皿という矛盾から2人の兵馬の存在の矛盾を解消し、更には2人を会わせて3人目の兵馬の説明に物語を誘う。
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歴史を守るTPから改変するIQへ、更には超人課へ。兵馬の説明は神化43年に3人の彼が存在する矛盾を解き明かしていく。しかし、解明された矛盾はもはや矛盾ではない。当然ながらその時、矛盾は「消える」。
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過去の自分を殺して現在の自分も死ぬ。兵馬の説明と意志が明瞭であるがゆえに、そこに矛盾は存在しない。回答不能なほど大きな矛盾でなければ存在できないのは、別に本作のSFルールに限ったものではない。#コンレボ
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例えば世に言う死亡フラグとは、言ってみれば死への矛盾を解消する方策だ。こんな所で終わってはこれまでは何だったのか、明かされない秘密は何なのか。そういう矛盾が解消されることで、読者視聴者はキャラクターの死を受け入れられる。#コンレボ
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例えば世に言う死亡フラグとは、言ってみれば死への矛盾を解消する方策だ。こんな所で終わってはこれまでは何だったのか、明かされない秘密は何なのか。そういう矛盾が解消されることで、読者視聴者はキャラクターの死を受け入れられる。#コンレボ
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現実の私達だって同様で、もし全てに満足したら人はその時生きる意味を失う。何か望むものがあれど叶っていないからこそ、人は生きたいと願う。人の存在に矛盾はむしろ必要不可欠だ。#コンレボ
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だから兵馬の生存もまた、矛盾によって成される。1つは輝子のスイッチによる、時間における兵馬の存在の矛盾化。そしてもう1つの矛盾を、兵馬はIQの自分との会話で口にしている。#コンレボ
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悪を「消せば」世界が変わるなんて子供じみている。兵馬はそう言った。しかしそんな風に考えていたIQ時代の自分は彼にとって「悪」ではないか? それを「消し去れば」世界が変わるだなんて、それこそ子供の発想ではないか?
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大人と子供について達観したように語る兵馬はしかし、その言葉の中で既に「矛盾」している。そんな彼が過去の自分を消して消えれば、過去は消えないというルールが「矛盾してしまう」。#コンレボ
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「歴史は消えない、ただ上から書き足されていくだけだ」……だから「過去もなかったことにはできない。」これは本作のルールである。どれだけの矛盾があっても、兵馬の存在の矛盾を放置してでも動かないルールである。
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私達は矛盾の中で生きているし、矛盾を糧にしてすらいる。だが「過去は消えない」ことだけは絶対だ。それだけは、時間を操りそこに矛盾を生み出す存在にすら不可侵の「たった1つの正しいこと」。
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25世紀へと戻ったTPの兵馬は、今の自分は超人と呼ばれているか尋ねる。それは未来の自分と会った過去の証、神化43年という過去の生存確認。そして、過去が消えないなら――#コンレボ
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というわけでコンレボの10話レビューでした。む、難しい……! 兵馬の中の大人と子供、それに連なる爾朗との関係性などが中心になると思ってたのですが、気がつけば全然違うところに着地。どれだけ整理されているかというとはなはだ心許ない。文章力というより思考力不足……!#コンレボ
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大人を口にする兵馬が、それとシームレスに子供の発想をしている。そこに「童心を忘れない」なんて言葉に収まらない人の本質を見たように感じた回でした。本当に「過去は消えない」んだな。あとIQのナナかわいい。ギザ歯っ娘好きです。
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それと赤光さんの初登場回でもありましたね。1話限りのゲストでもなければドラマの主体を担うわけでもない独特の立ち位置ですが、ニンジャなデザインや木内秀信さんの声もあって強く印象に残ってます。好きなキャラ。
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さて次回10話「正義/自由/平和」は1期最終章の始まり。いよいよ怪剣クロードの登場だ!
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