「虚構推理」6話。鋼人七瀬を上回る虚構を編むには警察の捜査情報が必要であり、そのためには紗季を納得させねばならない。だが納得が必要な者は他にも存在する。誰あろう、私達視聴者だ。#虚構推理
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2020年2月15日
物語とは畢竟虚構であり、ただ単に荒唐無稽な虚構など視聴者は納得しない。ましてや本作は、真実を解き明かすミステリーの常道に真っ向から喧嘩を売っている物語。それを成立させるには常より一層合理的な虚構が必要とされる。#虚構推理
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2020年2月15日
「怪異の側に立つ人間が怪異を否定する虚構を編むなど欺瞞ではないか」「死者に聞けば真実が分かるなら捜査情報など不要ではないか」「合理的な虚構が編めたとして信じられるか」……紗季の疑問は方法論的なほどだ。なぜかと言えば、それが視聴者の納得に必要だからである。#虚構推理
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2020年2月15日
その納得に重きを置くからこそ、話は九郎の未来決定能力の解説にまで至る。「未来を見られるとはどういうことか」「そんな能力があるならなぜ紗季と別れない未来を決定しなかったのか」……小骨が喉に刺さらぬように仔細に、具体的に。虚構は合理的に編まれていく。#虚構推理
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2020年2月15日
そして今回紗季も指摘するように人間は、視聴者常にロジカルでありたいと思わない。物語が誰も悲しまない終わりを迎えてほしいと願う一方、悲劇のスパイスを求めもする。だから琴子がまだ大丈夫と考えたそばから寺田が死ぬという「逆説的に都合のいい」ことが起きる。#虚構推理
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2020年2月15日
本作という虚構を、いかにすれば読者視聴者が合理的(で魅力的)なものとして納得してくれるか? 原作者がそれを推理した結果がこの物語。そしてそれを最大限に活かす方法をスタッフが推理した結果がこのアニメ6話なのだろう。#虚構推理
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2020年2月15日
というわけで虚構推理の6話レビューでした。進行としては前提情報の説明回、作品にとっては土台を作り上げる回だったと言えるのではと思います。基礎工事無しでは面白さもへったくれもない。#虚構推理
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2020年2月15日
そして寺田さんが殺されてしまったのが大変ショックです。ああ、いい人なのに優秀なのにそればっかりに。「こうなってしまっては寺田さんを説得するのは不可能に近い」と紗季が考えたあの時に運命は決まってたのか。#虚構推理
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2020年2月15日
今回は紗季に対抗策の概要を話した後の帰り道が下り坂なのがとても好きで。虚構から現実へ坂を下るように、琴子が知恵の神として大船に乗せるように振る舞わない姿が感じられました。琴子の指示で九郎が自転車を漕ぐというのも事件に対する立ち位置が見える。#虚構推理
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2020年2月15日
果たして、更に強固になった鋼人七瀬を上回る虚構を琴子はどう編むのか。ますます興味がわいてきます。#虚構推理
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2020年2月15日