「虚構推理」11話。放たれる第4の解決、明かされる目論見の全貌。それは「嘘を呼ぶ嘘」の姿をしている。
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2020年3月22日
(C) 城平京・片瀬茶柴・講談社/虚構推理製作委員会#虚構推理 pic.twitter.com/tBcVSeAgIv
同格の解決4つで鋼人七瀬の実在を否定する……というのは嘘で、これまでの3つの解決はどれも第4の解決を浸透させるための前座に過ぎなかった。つまり琴子がついた3つの嘘は、第4の解決という嘘を呼ぶための嘘でしかなかった。#虚構推理
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この図式は、第4の解決中の七瀬かりんの行動にも当てはまっている。七瀬かりんは自分が他人だという嘘を呼ぶために替え玉になってほしいと嘘を付き、自分は死んだと嘘を呼ぶために自分が亡霊となったという嘘をついたのだから。#虚構推理
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琴子の提示した七瀬かりん生存という嘘に魅せられ、閲覧者は齟齬や矛盾を解消する理屈を――嘘を自ら作り上げていく。嘘は嘘を呼ぶが、琴子はその嘘を呼ぶための嘘をついたのだ。#虚構推理
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嘘を呼ぶ嘘。それはこれまで、六花の方が積極的についてきたものだ。まとめサイトを立ち上げ、介入することによって憶測が憶測(嘘)を呼び、口裂け女や人面犬を超える怪物・鋼人七瀬という巨大な嘘が呼び込まれた。#虚構推理
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だから七瀬かりんが犯人という嘘は六花の行為を裏返したものに過ぎず、有効打であっても決定打ではない。この事件に終止符を打つには、六花の行為を上回る嘘をつかなくてはならない。#虚構推理
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琴子が放つ最後の一撃、まとめサイト管理人が七瀬かりんであるという嘘は六花には否定しようのないものだ。自分が七瀬かりんだと言うのはもちろん嘘だし、七瀬かりんでないと主張しても信じる者などいない。嘘としか思われない。#虚構推理
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これはもはや「嘘を呼ぶ嘘」に留まらない。どちらに転んでも嘘にしかならないこの状況は「嘘しか呼ばない嘘」だ。それは秩序を踏みにじって嘘を弄んだ六花に似つかわしい行き止まり、いかにしても望む未来を得られぬ出口なき迷路。#虚構推理
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それを放てたからこそ、この戦いに決着がつく。自らの姿を明かさず顔無しに隠れた者は、その潰れた顔をこそ潰される。かくて鋼人七瀬の巻き起こす災禍に終わりが訪れる――#虚構推理
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2020年3月22日
……といつものようにレビューを終えたいところだが、少し引っかかっているところがある。第3の解決が棄却されたのは動機が理由であり、突破するには「嘘を付くなら人を幸せにする嘘でなければならない」という理念が求められると前回のレビューでは見立てた。#虚構推理
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しかしこの解決では、自殺に等しい事故死を遂げた悲運の少女は私欲のために2人の人間を殺した汚名を着せられている。死人に口無し、生者に迷惑をかけなければいいという見方もあるだろうが、父や姉に同情も集まるように配慮していたこれまでとは不釣り合いに見える。#虚構推理
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2020年3月22日
「七瀬かりん」に人殺しの業を背負わせてなお見合うだけの幸せが用意されているのか、それともこれはただの見立て違いに過ぎなかったのか。次回の最終回では、そういった観点からも追いかけていきたい。#虚構推理
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