太陽きらめく「ラブライブ！スーパースター!!」。5話では可可の憧れのサニーパッションが本格登場する。南の島のスクールアイドルである彼女たちは、かのん達にどんな影響を与えているのだろう？
ラブライブ!スーパースター!! 第5話「パッションアイランド」
新たにすみれをメンバーに加え、３人になった結ヶ丘スクールアイドル同好会。季節は夏。猛暑でバテバテになってしまい、かのんの家で休憩しているみんなの元に、訪問者が訪れる。それはなんと、サニーパッションの柊摩央と聖澤悠奈だった。二人はかのんたちを、サニーパッションの地元、神津島で行うスクールアイドルライブのゲストに呼びたいと誘う。喜ぶ３人だったが、ダンス大会を控えている千砂都は、どこか複雑な様子で――。
（公式サイトあらすじより）
1.誘う者たち
可可「死ぬかと思いました……」
代々木スクールアイドルフェスで新人特別賞を受賞、新たにすみれも加えたかのん達だが、あまりの暑さに練習で屋上へ出ることもままならない。「ラブライブ！」における屋上はμ'sやAqoursが研鑽を積んだ場所であり、そこへ出られないとは彼女達の後に続けないことを意味する。いっそう日差しの強烈になったステージに立つだけの力を、かのん達はまだ持ち合わせていないのだ。
悠奈「このくらいなら全然平気でしょ？ さあ行こう！」
しかし（屋上ほど強烈ではないはずではあるが）同じように強い日差しの下を、サニーパッション（以下サニパ）の悠奈と摩央は苦もなく駆け出していく。屋上での練習はできなかったかのん達も、二人に誘われたとあらば駆け出さずにはおられない*1。
悠奈「歌もいいし、チームとしてまとまってもいる。でも、勝つのは難しいかもね。どこか自分達で動いてる感じがしないんだ」
前回のラブライブに東京代表として出場しているサニパの二人は、南の神津島出身という生い立ち以上に「日差し」に慣れている。それは単に負けない強さの持ち主というだけでなく、今はまだ日差しに耐えられない者に道を指し示す先駆者でもあるということだ。二人がかのん達に持ちかけたのは神津島でのライブのゲストという舞台の提供であり、また千砂都に伝えたのは彼女のダンス指導が優秀な一方で自発性を奪っている問題点の指摘であった。
今回二人がしていることは概ね、まだ見えていなかった問題点を日の当たる「場所」へと誘うことだと言える。
2.情熱の場所
すみれ「ショウビジネスに生きるもののバカンスは、やっぱりこうじゃないと」可可「そもそもバカンスではありません、バカ……」
場所というのは重要だ。練習場所の例に留まらず、可可が指相撲に絶対の自信があろうがそれを発揮できる場所がなければ意味はないし、逆にコンプレックスの反転したすみれのショウビジネス連呼は可可と張り合う場所を得てコミカルに落ち着く。リオのカーニバルを連想させる衣装のサニパの本拠地が南の島神津島であったり、マンゴーだパイナップルだバナナだと意見の分かれたアイスの具材がパッションフルーツというのも答えとして納得の「場所」であろう。
かのん「わたしね、そんなちいちゃんがいてくれたから歌、諦めずに頑張ってこられたと思ってるんだ。それを上手く歌にしたいんだけど……」
かのんは今回、曲でも声でもなく歌詞に悩む。その歌が千砂都と自分の関係を現す「場所」であり、それがどこにあるのか未だ見えないからだ。千砂都もまた、自分がかのん達のためにあるべき「場所」がどこであるかに悩み、そこには退学すらも選択肢に入っている。
神津島から見る夜空の星の多さにすみれは驚き、摩央はこの島は天体観測にも向いているのだと言った。言うまでもなく星々はかのんや千砂都達であり、今回のサニパとの接触は彼女達が己のありようを観測し直す最良の機会に――場所に、なっている。それはかのん達だけではけしてたどりつけなかったものだ。
サニーパッションとは「パッションに相応しい場所を照らし出すスクールアイドル*2」なのである。
感想
というわけで「ラブライブ！スーパースター!!」5話のレビューでした。昨晩は1段目を書いたところで止まってしまい、場所に関して諸要素をまとめて書いたのが2段目になります。かのんの作詞ポーズを結び付けられてないのが無念。
キービジュなどを見れば千砂都が最終的にどうなるかの想像は簡単ですが、それがどういう経緯なのかは今はまだ雲の中。その「場所」へどうたどり着くのか、再来週を楽しみに待ちたいと思います。しかしこれ、秋アニメとの兼ね合いはどうしたものか。
今週もすみれはギャラクシーにかわいい。
＜いいねやコメント等、反応いただけるととても嬉しいです＞
情熱の場所――「ラブライブ！スーパースター!!」5話レビュー＆感想https://t.co/9tyIdlWi2I
— 闇鍋はにわ (@livewire891) August 24, 2021
サニーパッションとはどういうスクールアイドルなのか、という話。#lovelive #Liella #ラブライブスーパースター #アニメとおどろう
