「虚構推理」1話。事件に推理は必要ない。しかし、人が未知の人と知り合うには推理が必要になる。#虚構推理
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2020年1月12日
桜川九郎は一見すると平凡な青年にしか見えない。しかし見えないのは敏捷性を秘めた山羊のようにその力を隠しているからだ。隠しているなら、それは推理の対象になれることを意味している。事実彼の琴子との最初の会話は、もっぱら韜晦することに注力されているのだから。#虚構推理
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2020年1月12日
そんな彼に迫るから、主人公・岩永琴子は推理する探偵としての役割を確かに持っている。ナースに聞き込み調査を行い、言葉の端から矛盾を探し出し、推理対象を引っ張り回してボロを出させる。#虚構推理
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2020年1月12日
一般的な推理と違う点を一つ挙げるならば、それは琴子が九郎に恋をしていることだろう。暴くのは罪を認めさせるためではなく、自分が彼を理解できる存在であると示すため。パートナーたり得るのだというアプローチだ。#虚構推理
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2020年1月12日
しかしそれは特異なことだろうか? そうではないだろう。探偵は誰よりも犯人を理解してこそ真実を突き止められる。謎を解き明かすカタルシス溢れる場面は、探偵がいかに犯人のことを熱心に想ったかを告白する場面としての性質も元々持っているのだ。#虚構推理
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2020年1月12日
恋人ですら気付けなかった九郎の本質を見事推理してみせる探偵・琴子だが、それは未だ彼の全てに届かない。「身の危険に無頓着」という謎を解けず、犯人・九郎は自ら肉体の異様な再生力と妖怪変化食いの過去を明かしてみせる。#虚構推理
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2020年1月12日
こうして2人の初勝負は、探偵たる琴子の敗北に終わった。彼女はこれからいかにして、再び九郎を追い詰めていくのだろう。#虚構推理
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2020年1月12日
というわけで「虚構推理」1話レビューでした。いやー、どう見たら描写がくっつくのかなかなか「推理」できずに大変な視聴時間となりました。指一本触れられないような時間のもどかしいこともどかしいこと。#虚構推理
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2020年1月12日
今回立てた仮説も2人で事件を解決していく流れになればそのまま流用はできないでしょうし、今期視聴する作品の中ではなかなかの難物になりそう。もちろん、だからこそ視聴し甲斐もあるのですが。#虚構推理
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2020年1月12日
「おひいさま」こと琴子の愛らしさと九郎には飾り切れない部分、平凡そうな九郎の抱えた異様、11歳の時に食ったり食われた共通点と対称性。これから掘り出されるものがたくさんありそうで楽しみです。#虚構推理
— 闇鍋はにわ (@livewire891) 2020年1月12日