怒涛の盛り上がりの中終わった「ガンダムビルドダイバーズRe:RISE」のオマケとなる「ガンダムビルドダイバーズ バトローグ」。目を引くのは使用される機体がランダムなことだろう。
ゴッドガンダムvsデスティニーガンダム、ストライクフリーダムvsガンダムバルバトスルプスレクスといった対決は多くの人が妄想するところで、『スタローンとジャン・クロード・バンダムはどっちが強い?』レベルの発想であると分かっていてもなかなか止められるものではない。それが叶うのは、自分で作ったガンプラを動かしたい夢を叶えるGBNらしい出来事だが――実現した夢の対決は、けしてそれだけではない。
ガンダムビルドダイバーズ バトローグ
1.機体の夢の対決、ダイバーの夢の対決
今回の舞台となる「ガンプラバトル・ワンデイバトルロイヤル」で描かれる対戦カードは以下の通りだ。
パル(ウイングガンダムゼロ)vsアヤメ(ダブルオークアンタ)
パル(ウイングガンダムゼロ)vsキャプテン・ジオン(ゴッドガンダム)
キャプテン・ジオン(ゴッドガンダム)vsカザミ(デスティニーガンダム)
見て分かる通り、キョウヤの強さを示すメイとの対決を除けばこれらはダイバー側でも夢の対決 だ。各作品の主役機を中心とした対決が本作のようにパイロットを抜きにしなければ描けない繊細なものであるように、ダイバー同士の対決も扱いには繊細な気遣いが求められる。「SD好き同士」「師弟」「母子」「最強と主人公」……どれも本編で(正式には)叶わず、ゆえにファンの望む好カードではあるが、それを真っ向勝負で描いてしまえば壊れてしまう夢もある。
けれど本来の自機ではないガンプラや、バトルロイヤルによる連戦方式を取るならそこには言い訳が立つ。初戦でアヤメがヒイロのフィギュアに気を取られて敗北した時点で本作は「これはけして実力差を描いたものではないですよ」と宣言しているのだ。
2.描かれない決着、示されている成果
そしてそれでも、戦いの場から各自が得るものはある。パルがヒロトを参考に戦法を学んだり、カザミとキャプテン・ジオンが絆を深められたり、メイが自分の存在を認められたり。だからヒロトもこの戦いで新たな何かを得る。まだほんの少し残った気まずさを拭い、前へ進める。それはもう勝敗とは関係なくこの戦いがもたらすものだ。
バトルロイヤルの決着は描かれない。それは機体やダイバーの関係性に繊細な手付きで触れた結果ではある。けれど、得られるものは既に示されているのだ。
感想
というわけでBDバトローグのレビューでした。乗っている人が違うだけで機体のイメージも変わったり、逆に違うはずなのにイメージに合ったりするもんですね。クアンタのニンジャムーブとかガンダムフェイスの顔出しキャプテン・ジオンとか見てて楽しい。コアガンダムⅡのティターンズカラー&G-3カラーもチラッと映ってましたが、これモビルドールメイも別カラーで出したりするんだろうか。
とにかく、みんな楽しそうで何よりでした。
ちなみに僕の中ではリクは「ダブル」エックスか「ダブル」ゼータでキョウヤと戦って惜敗したことになってます(既に100人くらい言ってそう)。