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危険と危険――「ダークギャザリング」8話レビュー&感想

Ⓒ近藤憲一/集英社・ダークギャザリング製作委員会 八方塞がりの「ダークギャザリング」。8話では螢多朗に新たな生徒ができる。彼女にまつわる怒涛の展開に、古くて新しい本作の「蠱毒」がある。

嘘つきと正直者ーー「ダークギャザリング」7話レビュー&感想

騙し騙され「ダークギャザリング」。7話ではいよいよお化け集めがスタートする。お化けと人の知恵比べはしかし、嘘だけでできてはいない。

一人ではないということーー「ダークギャザリング」6話レビュー&感想

約束を知る「ダークギャザリング」。6話では螢多朗達の関係に様々な変化が訪れる。集合霊との戦いは、彼の社会復帰を妨害するようでむしろその補助線を引いている。

憑依と依代――「ダークギャザリング」5話レビュー&感想

避け難き「ダークギャザリング」。5話では螢多朗が大学の新歓で憑依霊絡みの事件に巻き込まれる。憑依する者とされる者の関係は、一方的とは限らない。

二つの呪い――「ダークギャザリング」4話レビュー&感想

君を思う「ダークギャザリング」。4話では螢多朗の幼なじみである詠子の人となりが明かされる。霊障に巻き込まれた彼女がかけられた呪いは、一つではない。

誤解と理解ーー「ダークギャザリング」3話レビュー&感想

旋回の「ダークギャザリング」。3話では夜宵が悪霊を集める理由が明かされる。理解が誤解に勝るとは限らない。

最良と最悪――「ダークギャザリング」2話レビュー&感想

裏返りの「ダークギャザリング」。2話ではお祓いに訪れた螢多朗が大ピンチに陥る。彼にとって夜宵はどんな存在なのだろう?

蠱毒と孤独の家庭教師――「ダークギャザリング」1話レビュー&感想

闇集う「ダークギャザリング」。1話では霊媒体質の青年が運命の出会いを果たす。そのきっかけが家庭教師なのもまた、偶然ではない。

未来は交差の先――「月とライカと吸血姫」12話レビュー&感想

新世界への扉を開く「月とライカと吸血姫」。史実をモデルにしつつ架空の吸血鬼を登場させてきた本作は頂点を迎える。最終回となる12話は、虚構が私達に未来を指し示す話だ。

死を賜る英雄たち――「月とライカと吸血姫」11話レビュー&感想

栄光と死が蝕む「月とライカと吸血姫」。11話、初めての宇宙飛行に臨むレフは、共和国の常にとして多少体調が悪くとも通信では気分良好と答えるよう指示される。初めてはしかし、かつての繰り返しだ。

遠く宇宙の君――「月とライカと吸血姫」10話レビュー&感想

明暗分かれる「月とライカと吸血姫」。10話では遂にただ一人の宇宙飛行士が選ばれる。しかし、彼が飛ぶべき宇宙は一つだけなのだろうか?

もう一つの選抜――「月とライカと吸血姫」9話レビュー&感想

選別の時が近づく「月とライカと吸血姫」。9話で宇宙飛行士候補は6人に絞られ、更に上位3人から最期の1人が選ばれんとする。だが、選ばれるのは宇宙飛行士だけではない。

春待ちの暗号――「月とライカと吸血姫」8話レビュー&感想

折り返しを迎える「月とライカと吸血姫」。8話では次なるステージへの幕間が描かれる。イリナの偉業に反して、それはあまりに静かで穏やかだ。今回はこうしたギャップに注目してみたいと思う。

真実は暗号の中――「月とライカと吸血姫」7話レビュー案感想

暗幕の中に輝く「月とライカと吸血姫」。7話でイリナは、通信傍受対策として宇宙で料理レシピを読み分けるよう指示される。今回は暗号が大きな意味を持つお話だ。

道を開くための本質――「月とライカと吸血姫」6話レビュー&感想

爆発の時を迎える「月とライカと吸血姫」。6話では爆発事故を目にしたイリナが悪夢を見るようになり、訓練に支障をきたしてしまう。彼女が、いや物語が再び歩みだすため必要だったのはなんだろう?

交わす燈――朗読劇「刀使ノ巫女 清夏奉燈」レビュー&感想

2021/11/6,7の2日間、3公演が披露された朗読劇「刀使ノ巫女 清夏奉燈」(通称"とじよみ")。今回は朗読劇ならではの語り口を起点に、タイトルにも使われた「奉燈」について考えてみたい。 *バリバリのネタバレです

君はどこに落ちたい――「月とライカと吸血姫」5話レビュー&感想

その日が近づく「月とライカと吸血姫」。5話では孤独訓練が終わるものの、イリナは矢継ぎ早に次の訓練を課せられる。今回はその降下訓練でもっとも危険とされる錐揉み状態に着目してみたい。

逆しまな正常動作――「月とライカと吸血姫」4話レビュー&感想

運命の時が定まる「月とライカと吸血姫」。4話では実験飛行の日取りの決定と、開発が遅れる宇宙船で機器が正常動作しない恐れが語られる。そして、正常動作しない危険性を抱えるのは機器だけではない。

知の功罪――「月とライカと吸血姫」3話レビュー&感想

未知の世界を目指す「月とライカと吸血姫」。3話ではイリナの高所恐怖症克服が一つの課題となる。そして、課題を抱えるのは彼女だけではない。

反転は遼遠の彼方――「月とライカと吸血姫」2話レビュー&感想

科学と不思議が交差する「月とライカと吸血姫」。2話ではイリナの訓練が始まる。選りすぐりの宇宙飛行士候補生も音を上げる厳しい訓練が彼女から浮かび上がらせるのは、いったいなんだろうか?

混同と峻別の狭間――「月とライカと吸血姫」1話レビュー&感想

歴史と不思議が香る「月とライカと吸血姫」。1話では宇宙飛行士候補生のレフと吸血鬼のイリナの出会いが描かれる。本作が色濃く持つ史実からの影響は、けして単なるモデルの役割に留まらない。

成長することははみ出すこと――OVA版「刀使ノ巫女」とじとも後編レビュー&感想

新たな刀使・新多弘名、そして人型荒魂のコヒメを加えて描かれるOVA「刀使ノ巫女 刻みし一閃の燈火」。後編冒頭、コヒメはタブレットを自分で使いこなし人間と荒魂の関係を調べるほどになっていて、美炎に驚かれる。美炎にとってコヒメの成長ぶりは予想を超…

水口レイピアに見る、差異と相似の共鳴――OVA版「刀使ノ巫女」とじとも前編レビュー&感想

OVA「刀使ノ巫女 刻みし一閃の燈火」には同名ゲームの主人公である美炎達に加えて、新多弘名というひときわ目を引く刀使が新たに登場する。美炎の加州清光をはじめ刀使はみな御刀を持っているが、弘名の御刀は「水口レイピア」……そう、洋剣だ。そしてこの御…

真実は身勝手なもの――「デカダンス」12話レビュー&感想

戦いとその先の未来が描かれる「デカダンス」最終12話、決戦は皆が心を一つに……といった形にはならない。事情を知る者からは無意味だったり、身勝手ですらあったりする。しかし虚構と事実とは別に人が見る「真実」なんて、元々そういうものではないか?

「デカダンス」11話レビュー~真実を共有できたなら~

「デカダンス」11話では、デカダンスおよびソリッド・クエイク社と管理チップを持たぬバグ・ガドルであるオメガの激闘が描かれる。機械の体で生きるサイボーグとシステムから外れて生まれたバグ・ガドルは対照的なようでいて、どちらもが虚実を抱えている点…

「デカダンス」10話レビュー〜虚実より真実〜

デカダンス #10「brake system」 ©DECA-DENCE PROJECT ガドル工場の破壊とナツメが世界の実相を知ることで虚構と現実の境が破壊された「デカダンス」。結果として10話冒頭、ナツメはショックのあまり気を失う。それは虚構と現実の区別をつけられなくなった彼…

「デカダンス」9話レビュー~変わらぬ内外~

「デカダンス」9話で破壊作戦の決行されるガドル工場周辺にはチップに反応する不可視のシールドが張られている。内外を分けるその境界線にナツメは気付かず、カブラギはおっかなびっくり越えるが、チップの無い彼らの体には内外の違いは意味がない。内と外は…

「デカダンス」8話レビュー~逆転の壁~

ガドル工場の破壊準備が始まる「デカダンス」8話では、ゲームに過ぎない筈のデカダンス用の素体が現実を打破する重要なアイテムとされる。ここで起きる虚実の逆転は、8話全体からも言えるものだ。(以下続く)©DECA-DENCE PROJECT#DECA_DENCE#デカダンス pic…

「デカダンス」7話レビュー〜連動する虚実〜

「デカダンス」7話はニューゲームの描写から始まるが、カブラギは経験者なのだからこれは「偽り」のニューゲームだ。しかしそもそも、偽りを現実と連動してきたのが本作ではなかったか。(以下続く)©DECA-DENCE PROJECT#DECA_DENCE#デカダンス pic.twitter.…

「デカダンス」6話レビュー~牢獄で目指すはバグの極み~

「デカダンス」6話でカブラギが送られるバグ矯正施設は、バグを単純労働者に変えて奉仕させる仕組みを取っている。ここで矯正されるバグは「個々人に起きている不具合」ではなく、「彼らが何かしでかす危険性」だ。(以下続く)©DECA-DENCE PROJECT#DECA_DEN…